中華系マレーシア人の結婚式、招待されたらどうするの?日本との違いは。。。
先日のブログで「マレー系マレーシア人の結婚式」をご紹介したところ、大きな反響をいただきました。
普段のアクセス数と比較して、3倍以上。。。
ブログを読んでいる多くの皆さんが、マレーシアの結婚式に興味があることを改めて実感しています。
今回は「マレー系マレーシア人の結婚式」に引き続き、「中華系マレーシア人の結婚式」をレポートします。
マレー系マレーシア人の結婚式とは、またひと味もふた味も違うので、世界に広がる華僑文化・民族のエネルギーが感じられると思います。
まず、中華系マレーシア人の結婚式は、とてもとても長時間に渡ります。
早朝からはじまり、終わりは深夜に及びます。本当です(笑)
当日の朝、新郎さんとその友人(アッシャー)は総勢10人程度で新婦宅に、新婦さんを迎えに行きます。
なぜ、朝からそんなに大人数で迎えに行くかというと、新郎さんが新婦さんに会うまでにたくさんのハードルが用意されているからです(笑)
一方、新婦宅にも総勢10人程度の友人(ブライズメイド)が待ち構えています。
新郎さん一行が到着すると、まずはひとりひとりに新郎さんからブライズメイドにお祝い金を渡します。
新婦さんの友人が、新郎さんからお祝い金を貰う。。。???
実に不思議です。。。(笑)
これは、新郎さんが新婦さんに会うまでに数々の無理難題を投げかけてくるブライズメイドたちに対するチップのようなもので、感謝の気持ちが込められています。
はじめにブライズメイドから出されたお題は「手を使わずにバケツの中からキャンディーを10個探すこと」
日本の運動会でよく見掛ける「大福さがし」に似ています。
これが結婚式当日の朝です。。。衝撃的です(笑)
そして、お題は次々に出されます。
こちらは「ふたり一組で手を使わずに風船を割ること」
もはや運動会だと思います。。。(笑)
さらに、拷問とも言うべきお題がこちら。。。
「目隠しの新郎さんと友人がポッキーを口移しで食べて、友人が誰かを当てる」
ここは新宿2丁目のゲイバーでしょうか。。。(笑)
かなり盛り上がっています。。。(笑)
そして、ついに新郎さんが難問をクリアー。
晴れて新婦さんと対面することができました。
団結して無理難題をクリアーした男性陣は、みんな嬉しそうです(笑)
その後、新郎さんは新婦さんを連れて、新郎さんのご自宅へ向かいます。
移動の車はオープンカーにリボンです。
派手です。。。(笑)
新郎さんのご自宅に着くと、新郎さんのご両親にご挨拶。
ご両親にお茶を差し出す伝統的な「ティーセレモニー」のあと、
ご両親からお祝い金とプレゼントが渡され、お昼を食べながら休憩となります。
子どもから老人まで一族が勢ぞろい、みんなが笑顔に包まれます。
心が和む瞬間ですね。
長い休憩のあとは、夕方から挙式セレモニーが待っています。
キリスト教徒の場合、日頃からお世話になっている教会で挙式セレモニーを行うこともありますが、
最近の傾向は、有名ホテルでの人前式です。
セレモニーマスターが挙式セレモニーの進行をおこない、結婚証明書にサインをします。
一般的に挙式セレモニーは披露宴と比べて列席者は少ないですが、それでも100人前後は出席していました。
そして、ここからがメインイベント。
列席者数500人の披露宴が始まりです。
巨大な披露宴会場に円卓がいくつも並び、新郎新婦さんの結婚を祝う招待客が次々にやってきます。
一応、開始時間はありますが、定刻にやってくる招待客はほとんどいません。
開始時間も終了時間もはっきりと決まっていないので、招待客が集まった頃に始まり、自分の都合で適当な時間に各々が帰宅します。
席次もテーブル番号だけが決まっているだけで、テーブルのどの席に座るかは自由。
当然、上座は新郎新婦さんの席ですが、新郎新婦さんと同じテーブルにご両親の席が用意されます。
最も目立つ席に、ご両親の席が用意されるのは、一族を大切にする文化の現れです。
日本の結婚式の場合、新郎新婦さんと両親・兄弟のテーブルは最も遠くに離れていて、両親・兄弟は下座に配置されるので、この点は大きな違いですね。
披露宴のプログラムは、新郎新婦さんのケーキカット・招待客のダンス・バンド演奏など、実に賑やか。
日本の結婚式でよく見られる「涙を誘う演出」とは正反対で、飲んで・食べて・歌って・踊っての「賑やかな演出」でした。
「中華系マレーシア人の結婚式」と「日本人の結婚式」を比較して分かったことは、結婚式に対する価値観の違いです。
近年、日本では地味婚・少人数婚が増えていますが、マレーシアは対照的と言えます。
長時間の結婚式・招待客の人数・一族を重んじる考え方からも、アジア圏だけでなく世界中で活躍している中華系民族のエネルギーが感じられます。
来るものを拒まず、招待客を過剰に接待することもない、新郎新婦も招待客も等身大で楽しめる結婚式が「中華系マレーシア人の結婚式」だと思います。
新郎新婦さん、どうか末永くお幸せに。
〈中華系マレーシア人の結婚式に招待された場合の心得とヒント〉
・ご祝儀は披露宴でいただく食事代と同じくらいが相場。高級ホテルなら、それだけご祝儀も多目に包みましょう。新郎新婦さんとの関係性にも依りますが、一般的にはRM100(約3,300円)で充分だと思います。
・日本のご祝儀袋でお祝い金を渡すと、珍しいのでかなり喜ばれます。
・服装は新郎新婦さんよりも目立つような派手な服装は避けましょう。また、白は葬儀をイメージさせる色なので、白のスーツやワンピースも止めましょう。日本の結婚式のように決まった正装はないので、ノーネクタイのスーツでもOKです。
・披露宴会場は冷房がかなり強いので、長時間の披露宴ではかなり寒いと思います。長袖を用意されることをおススメします。
・披露宴に明確な終了時間はないので、ご自分の都合で帰っても失礼にはなりません。
・招待客のなかには、新郎新婦さんと初対面のひともたくさんいます。友達の友達や、ご近所さんの兄弟など。あなたが、新郎新婦さんとそれほど親密でなくても気にせずに、周りの招待客と楽しく会話しましょう。