最近よく聞く「ハラール」って何のこと?
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2020年、東京オリンピックの開催が決まってから、ニュースや雑誌などで「ハラール」という言葉を頻繁に見聞きするようになりました。
東京オリンピック開催に向けて、多くの外国人旅行者が来日すると予想されています。
外国人旅行者のなかには、もちろん様々な宗教を信仰する人たちがいますので、東京オリンピックの開催決定以降、「ハラール」について注目が集まっています。
でも、私たち日本人にとっては「ハラール」って、まだまだ身近ではないですよね?
多くの日本人にとっては「ハラール」とは「豚肉を食べては行けない」とか「アルコールを飲んではいけない」など食べ物に関する宗教上の規律だと思われていると思います。
しかし!
実際は「ハラール」とは食べ物だけではなく、化粧品・日用雑貨・医薬品・金融取引・旅行まで、実は幅広い分野にまで存在しています。
「ハラール」の意味はふたつあり、ひとつは「イスラム法で合法的であること」、そしてふたつめが「清潔・安全・高品質・健康的・高い栄養価であること」です。
「ハラール」として認証されるためには、このふたつの基準を通らなければいけないことになります。
ここまで説明すると、なんだか「ハラール」は難しくて面倒なものと思われますが、わかり易く言うと、「ハラール」の考え方は「日常的に清潔で、人々が摂取するのにふさわしいもの」ということです。
つまり、誰にとっても、もちろん日本人にとっても安全を保障しているということです。
マレーシアではイスラム教を信仰している人々が人口の約6割と言われています。
多民族国家のマレーシアで、仏教・キリスト教・ヒンズー教など、その他の宗教を信仰する国民同士が共存できるのも、この「ハラール」に対する国民意識が高いことや、社会的な制度が整っているからと言えます。
日本と比べれば、教育水準が高いとは言えない現実があるにも関わらず、マレーシアでは多民族同士がお互いを理解し、バランス感覚が保たれています。
そして、いま日本でもイスラム教徒向けの「ハラール弁当」を扱うレストランが増えています。
観光客、ホテルや旅館、国際会議、留学生の受入など、「ハラール」対応の食事が求められるときに利用されています。
といっても、「ハラール弁当」は日本人が食べたことのない食材が使われている訳ではなく、イスラム教の戒律で許されていないもの(豚やアルコールなど)を除いて作られているお弁当なので、日本食・マレーシア料理と同じ感覚で食べられます。
マレーシアでの海外挙式をされる新郎新婦さんや、マレーシア旅行を予定されている旅行者の方は、マレーシアで「ハラール」認証のレストランを見つけてみては?
「ハラール弁当」宅配サービスの紹介サイト
http://www.halal-deli.com/index.html
マレーシアでは、街を歩いていると、揚げ物屋台とフルーツ屋台をよく見掛ける。
揚げ物は、屋台で豪快に揚げているので、見ているだけでも面白い(笑)